
1年が経っても10年が経っても、心の中にあるキズはいつまでも残る。
ただ、キズを覆うベールが幾重にも重なってカサブタになるだけ。
カサブタをはがせば、また血が流れる。
悲しみと痛みが伴う血を流したくないから、人はベールをさらに重ねていく。
でも…
そのベールは、時に喜びであったり希望であったりする。
そして、ベールのカサブタはいつしか本物の皮膚となり、キズを隠す。
その時が来るまではベールを重ね続けていく。
たった1年で、傷が癒えるわけがない。
だから時間をかけて、ベールを重ねていくんだ。
それが生きるということ。
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