2013.1.17に

By あつたか, 2013年1月17日

2013.1.17

今年、5度目の再演を果たす『DREAMS BOT』
震災をテーマにした作品です。

1995年から9年が経った2004年、ビジュー公演の旗揚げにもなった公演「心のイドラ」で初めて「震災」をテーマにした作品に挑みました。
当時、ご覧になっていた方の中には途中で会場を出られる方がおられました。
爆音鳴り響く震災場面に、胸が締め付けられる思いに居たたまれず、席を立たれるのです。

悲しい記憶を掘り返すような公演

歌劇の舞台とは本来、華やかで楽しいものです。
しかし、そんな舞台とは真逆の公演。

まだ思い出になってないの
だから、あの時のことを思い出すのは怖いし、とっても辛い
でも、忘れられることの方がもっと辛いわ

一人のご夫人が話してくれました。

 

そしてあれから9年。
これまでに震災をテーマにした公演は4作品。
またこの作品たちは数多くの再演の機会をいただき、計9公演を実施しました。

時の流れと共に、辛くて観れないというお客様はもう居なくなりました。

しかし、どんなに時が経とうが、失ったものを埋めることはできません。
楽しい思い出や嬉しい出来事で心を占めることが出来ても、心の隅にふと空いた隙間は埋まることはありません。

 

出来ないことは山ほどあり、出来ることはほんの少し。
けれど、人の思いに寄り添い、人の心に灯りを点せるような。
小さく空いた隙間を、少しだけ埋めることができたなら。

そんな思いで過ごしたこの9年。

 
これからもこの思いは続きます。
「DREAMS BOT1.17リフレイン 〜あの想いを伝える〜 」間もなく開演です。

.